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実は私が一番差別していた?

乙武洋匡さんの著書『五体不満足』をご覧になったことはありますか?


その本に書かれているのですが、乙武さんが産まれた時、両手足のない赤ちゃんを見て先生たちはお母さんにどうやって説明しよう・・・と悩まれたそうです。

お母さんは「早く我が子に会わせて」とせがみます。

先生たちは心配しながらも赤ちゃんをお母さんに会わせました。


するとお母さんは

「かわいい!!」

と言ったそうです。


両手足のない我が子をみて。



この本を読んだ時、

これこそが本当の愛だ!無償の愛なんだ!私もいつか母親になったら、たとえ自分の子どもに障がいがあっても、そう言える母になりたい!


と思いました。



でも、実際に我が子を出産した時、もしかしたら障がいが残るかもしれない状況になり、その時私の心に浮かんだのは「障がいが残ったらどうしよう・・・」というネガティブな気持ちでした。


自分自身、障がいがある弟と接してきて”障がい”についてはわかっているつもりだったし、妊娠がわかった時に「たとえ障がいがあっても育てる!」と誓ったはずなのに、グラグラと揺らぐ自分の気持ちにショックと情けなさを覚えました。それと同時に、乙武さんのお母さんのすごさを改めて実感しました。


乙武さんのお母さんは、その後も乙武さんを”両手足のない障がい児”としてではなく、普通の子どもとして育てます。そのおかげで、乙武さん自身も伸び伸びと成長していきます。

いじめられるどころか、やられたらやり返すくらいの元気な男の子だったそうです。


先日、乙武さんのYouTubeを拝見したら

「コンプレックスはありますか?」の質問に

「英語が話せないこと」と答えていました。

両手足は産まれた時からないものなので、ないことがコンプレックスにはならない。とのこと・・・

そう答えられるところもスゴイですよね。





私はずっと弟に関わる人たちに

弟のことを理解して欲しい

と思っていました。

私と結婚する人は弟をきちんと理解してくれる人がいいと思っていました。


でもある日、ふと疑問に思いました。

「他の家族のことは”理解して欲しい”なんて思わないのに、なんで弟のことはそう思うんだろう・・・」


考えた結果、出た答えは

弟を一番理解しているはずの私が、実は一番差別していたんじゃないか?

急に大声を出す弟を見てビックリする人たちに「この子、障がいがあるんです」って説明したかった。。言い訳したかった。。


いつの間にか、”弟"ではなく”知的障がいの弟”として見ていたんだと気付きました。

弟自身ではなく、弟の障がいの部分ばかり見ていたのです。


障がいの有無に関わらず、弟そのものを受け入れてあげればよかったのにな・・・


乙武さんのお母さんのようになるにはまだまだ程遠いですが、大事なことに気付けただけでも一歩進めたのかなと思うようにします。


小さな一歩をコツコツ積み上げていきます。





*****最後までお読みいただきありがとうございました(^_^)*****


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